K-Oスマートマトリクスの考察

スマートマトリクスを少し観察すれば、その構造をおおまかに理解できるだろう。

まずAの値を頭の中でピボットポイントに置き換える。

同様にBの値をキーカウントに、Cの値をIRCに置き換える。例を挙げて説明しよう。

例えば、標準IRCのシングルデッキゲームをプレイする場合、Aの値は+4、Bの値は+2、そしてCの値は0と頭の中で置き換えることになる。

また、K-Oカウントの手法を前提とした6デッキゲームを想定してみよう。

ここでもAの値は+4とする。

しかしBの値は-4と置き換えられ、さらにCは基本戦略に従ったプレイ戦略に戻るのである。

すでに気づいているかもしれないが、応用戦略のほとんどがAのグループに含まれている。

これには2つの理由がある。

まず、Aの値(+4)はピボットポイントと同じであるが、ピボットポイントとは残りデッキの構成について信頼できる情報を得られるカウント値のことである。

したがって、これは正しく応用戦略を行うのに最適な状況であることを意味しているのである。

次に、プレイヤーはRCがビボットポイントに近いときに大きなベットをする傾向にある。

当然ながら、大きなベットのときにはベストなプレイを行うことがより重要になるのである。

すでに述べたように、応用戦略はそれぞれ、その重要度が異なる。

18あるスマート応用戦略の全てを暗記したくない場合は、次の表を参照してほしい。

この表は期待値の増加幅に基づいて、それぞれの応用戦略に優先順位をつけたものだ。

その表の次に図5(3602)を載せた。

これは、応用戦略をその優先順で累積的に実践した場合の期待値の増加を示している。

見ての通り、暗記すべき最も有益な応用戦略は、適切なインシュランスのプレイである。

これがインシュランスを他の応用戦略と別に分類した理由である。

そして、その次には16対ディーラー10のプレイが続く。

一般的に、先ほど述べた理由から、優先順位の高いプレイはみな必然的にAグループに属している。

K-Oスマートシステムは、これら18の応用戦略によって成り立っているが、18全てを暗記する必要はない。

例えば、応用戦略を4つだけ選んで覚えたい場合には、表と図5を参照すれば暗記すべき4つの優先順位が分かる。

つまり

の4つである。

このように、ニーズや好みに応じて応用戦略の数を自己流にアレンジできるのである。

自分にしっくりくるシステムを設定しよう。

しかし、暗記する応用戦略が多いほど、期待値もより高くなるということは忘れないでほしい。

ここで18全てを覚えたとしても、人気の高い他のシステムやバランスシステムである「Illustrious18」がマトリクス内で採用する多数の基準値に比べれば、その暗記量はまだ少ないと言える。

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